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医療法人の設立 |
鶴永 会計事務所/税理士事務所 |
本当に1人医療法人の設立は、有利か?
何のために医療法人化するのか。単に税金が安くなるから
医療法人を設立すると必ず後悔します。
医療法人を設立する際には、節税以前に検討することが沢山あります。まず、自医院の今後はどうしたいと思っているのか(経営戦略)、先生の願望と夢は何か、家族の将来のプラン(人生プラン)に照らし合わせて、その次に来るのが税金面です。多くの1人医療法人の方がトータルプランを持たないで医療法人を設立しています。
医療法人を作ると今までの個人医院とは、考え方を変えなくてはなりません。自分の都合だけでは、あまり意味があることとは思えません。自医院で働いている人のために、関係している人のために、ひいては自医院の為に、医療法人化した方がよいかどうかの決定をする必要があります。
一方、今後の医院経営を考えると医療法人化はすばらしい戦略だということも事実です。
では、どういう医院が医療法人にすると良いのでしょうか。
1.年間医業収入が8,000万円を超え、利益 3,000万円以上の医院
2.今後、自医院をもっと大きくし地域医療に貢献したいと思っている医院
3.その医療法人の分院展開をしたいと思っている医院
4.同僚または後輩のお医者さんの開業を支援したいと思っている医院
5.自医院の職員の福利厚生をもっと充実したいと思っている医院
6.自分の子供または第3者に事業を承継させたいと思っている医院
7.医業を医術と経営のバランスだと考え、経営の援助者を使いたい医院
もっともっと、沢山あるのですが、経営プラン・人生プランの中で医療法人化する必要があると言うことです。
圧倒的な差別化とまで行かなくても、これらのことを目的に医療法人化すれば、まさに地域に貢献できる医療が提供できるのではないでしょうか。
<単なる数字上の有利不利>
前提条件
医業収入 保険診療 5,000万円 自費診療 3,000万円
医業利益 3,000万円(他に600万円は奥さんの専従者給与)
その他 所得控除等は、以下の表の内容を前提とする
1.個人医院時の納税額合計
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個人医院 |
専従者 |
合
計 |
| 所得金額 |
30,000 |
6,000 |
36,000 |
| 所得控除 |
760 |
100 |
860 |
| 国民健保 |
800 |
170 |
970 |
| 基礎控除 |
380 |
380 |
760 |
| 所
得 税 |
7,642 |
314 |
7,956 |
| 住
民 税 |
3,308 |
230 |
3,538 |
| 事
業 税 |
423 |
|
423 |
| 税金合計 |
11,373 |
544 |
11,917 |
| (%) |
37.9% |
9.1% |
33.1% |
| (手取額) |
18,627 |
5,456 |
24,083 |
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2.医療法人設立後の納税額合計
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医療法人 |
理事長 |
理事 |
合
計 |
| 所得金額 |
6,000 |
24,000 |
6,000 |
36,000 |
| 所得控除 |
- |
760 |
100 |
860 |
| 社会保険 |
- |
1,276 |
861 |
2,137 |
| 基礎控除 |
- |
380 |
380 |
760 |
| 所 得 税 |
1,320 |
4,173 |
234 |
5,727 |
| 住 民 税 |
330 |
2,089 |
171 |
2,590 |
| 事 業 税 |
216 |
|
|
216 |
| 税金合計 |
1,866 |
6,262 |
405 |
8,533 |
| (%) |
31% |
26% |
7% |
24% |
| (手取額) |
4,134 |
17,738 |
5,595 |
27,467 |
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ここでわかるように、税金は325万円の低くなります。ほとんどの人は、この計算だけで医療法人が良いと思いこんでしまいます。
しかし、社会保険料は、先生と奥様の負担分が213万円となります。また、同額だけ法人の負担も出てきます。職員の負担分も入れると法人が支払う社会保険料は年間500万円以上になることになります。職員も給与の手取りが減った、もらえるかどうかわからないのになどと言う人も出て来るかもしれません。現在、社会保険に加入している医院は良いのですがそうでないとその分負担が多くなります。
それと法人ですから帳簿書類の整備は手間がかかることになります。申告書も内容が濃くなります。税理士が言うのも何ですが税理士報酬も高くなります。
交際費についても400万円以上は、全額経費になりません。400万円までについても10%は課税されます。法人ですから保険に加入することも検討しなければなりません。色々な負担があることを知らずに設立後そんなはずではなかったでは済みません。医療法人のメリットデメリットは他にもありますが、このような細かいことが実は重要なのです。
医療法人を設立することは、すばらしいことです。しかし、その目的を間違えると以外とメリットばかりではないことに驚いてしまうでしょう。
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